2009年6月3日水曜日

ガダルカナル 学ばざる軍隊

NHK取材班『ガダルカナル 学ばざる軍隊 - 太平洋戦争 日本の敗因 2』(角川文庫)を読了。

本放送時のタイトルは「敵を知らず己を知らず」。旧帝国陸海軍の戦力逐次投入の愚かしさは既に語り尽くされた感があるが、本書では、ノモンハン事件以来、まさに反省・自己批判を知らぬ陸軍のエリート層に焦点が当てられている。「敵を知らず己を知らず」というよりも、敵を知ろうともしない己の姿を知らないというべきか。己の失敗を見つめることは苦しいことではあるが、その苦しみを乗り越えずして飛躍は無い。何が障害になっているのか、己の敵を知らずして、目標を達成することはできない。本書では、帝国陸軍と対比して、自己の失敗の分析に熱心で、敵(日本)について学ぶことに貪欲なアメリカが詳細に描かれている。文庫という限られたスペースに十分な情報が詰まっている。